お金と自分だけの部屋

「女性が小説を書こうとするなら、お金と自分だけの部屋を持たなければならない。」イギリスの小説家のヴァージニア・ウルフが書いた有名な文である。[1]

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ウルフは20世紀にそのアドバイスを書いたが、90年後の現在にも役に立つと思われる。小説を書くのは自立や主体性が必要なので、自分でお金を稼がれる必要もあるのではないだろうか。作家になる夢を持っているので、仕事に関して考えると、いかに仕事と夢の間で調和を見つけるかという問題が起こる。

趣味と実益を兼ねたがっている人が多いが、私にとってそうするのは危ない。特に芸術や文芸が趣味の場合。芸術や文芸とお金を混ぜると、作品が変わってしまうからだ。結果として、作品の個性がなくなってしまって、作家としての正直さもなくなってしまう。その上に、まだよく知られていない人にとって、作家として生活のためのお金を稼ぐのはなかなか大変そうだ。発表してもらえても、稼げるお金はあまり多くない場合もよくある。又、芸術の世界だけで活躍するにつれ、本当の世界との関係がなくなってしまう可能性がある。文芸の目標は鏡として事実を表すことなので、本当の人間の話を聞いたり、本当の場所で体験を集めたりするのが大事なのではないだろうか。

それに、小説を書くのは特別なエネルギーがいると思われている。仕事でもそのようなエネルギーを使わなければならないのなら、個人の文芸活動をしようとする時に必要なエネルギーがないかもしれない。

つまり生活するためのお金を稼ぐ必要を認め、文芸と関係がない仕事を探したいと思う。例えば、医者でありながら詩人であるウィリアム・カーロス・ウィリアムズや、保険会社に通っている電車で詩を書くウォレス・ウィルミスのような作家を尊敬する。ウルフのアドバスの通りに、これからの働く意義は自立を探すことだ。

 

[1] https://ja.wikipedia.org/wiki/ヴァージニア・ウルフ